入浴文化を残す、
物語を紡ぐ銭湯

入浴に関する文化的な取り組みや功績を表彰する湯道文化賞。第5回目となる今年、入浴文化に新たな価値を付加する団体・個人に贈られる「湯道創造賞」は、墨田区の「大黒湯」3代目、新保卓也・朋子夫妻に贈られる。廃業寸前の実家を継いだのは2012年。ふたりは企画と改装で大黒湯を人気銭湯へと蘇らせ、さらに後継者のいなかった「黄金湯」を引き継ぎ伝統と最先端のポップカルチャーを融合させた街の社交場をつくり上げた。そんな夫妻の新作が「黄金湯新宿」だ。
東新宿で約50年親しまれてきた「金沢浴場」を、かつての面影を残しながら再生。浴室には中世ヨーロッパの風景を描いたモザイクタイル壁画やアーチ天井が蘇り、サウナも新設。懐かしさと新しさが同居する空間となった。

目指すのは「物語を紡ぐ銭湯」。年代、職業、国籍と多様な人たちが集まる新宿だからこそ、出会いや交流から新しい物語が始まることをふたりは願っている。オールナイト営業も、街の特徴を生かすため。東京の銭湯文化を守るため、ふたりはこれまで無謀とも思える挑戦を続けてきた。
そんな夫妻の銭湯への想いを記しておきたい。
「たとえ特別なことが何もなかった一日でも、お風呂に浸かるだけで豊かな日になったと思ってもらえるような場所を街の中に作りたい。銭湯が、人々の暮らしや生き方の支えになれば嬉しいです」

黄金湯新宿
- 〒160-0022 東京都新宿区新宿 7-22-11 金沢マンション 1F
- TEL : 03-3203-6784
- URL : https://koganeyu.com/shinjuku
- 営業時間:12時30分~翌9時30分 定休:第1・第3火
料金:一般¥600、子ども(小学生)¥200、 幼児¥100 ※サウナは別料金、時間帯によって変動