空ぶろが映す四季の美。
1873年に開業した現存する日本最古のリゾートホテルである「日光金谷ホテル」。当時、避暑地のリゾートホテルとして人気を博したなか、次いで1940年に開業したのが「日光観光ホテル」(後の中禅寺金谷ホテル)だ。
中禅寺湖畔に佇むログハウス風の建物は、カナダ出身の建築家J・スタージェス氏による設計。カナダ産の木材が多く使われた建物は、森の中の風景とよく馴染み、訪れる人に癒しをあたえてくれる。ロビーに進むと、出迎えるのは造り付けの大きな暖炉。冬には火が入れられ、宿泊客はもちろん、立ち寄り利用の客ものんびりとくつろげる。
景色、食事、カヤックツーリングやスキーといったアクティビティなど、中禅寺金谷ホテルを満喫する方法は多々ある中で、誰もが楽しみのひとつとしているのが温泉。内湯もあるが、自然を体感できる温泉露天風呂「空ぶろ」の人気が高い。エメラルドグリーンの硫黄泉は、およそ12km離れた奥日光の元湯から引く源泉掛け流し。そのままでは高温のため、加水して温度調節をしている。名前の通り、昼間は晴れやかな空に、そして夜は星が輝く空に包まれるように、全身で湯を楽しんで入浴することができる。さらに、新緑、紅葉、雪景色……様々な顔を見せる奥日光の四季の美しさを、凝縮して味わえるのが「空ぶろ」の魅力。疲れを癒すために、心をリフレッシュをするために……どんな想いで湯につかっても、奥日光の雄大な自然と空が、きっと受け入れてくれる。
Text by Chako Kato
中禅寺 金谷ホテル
- 〒321-1661 栃木県日光市中宮祠2482
- TEL : 0288-54-0007
- URL : https://www.kanayahotel.co.jp/ckh/
- 営業時間
・ご宿泊のお客様 5:30〜9:30、13:00〜24:00
・立ち寄りでご利用の場合 13:00〜15:00
入浴料
・ご宿泊のお客様 無料
・立ち寄りでご利用の場合 大人/¥1,300 小学生/¥600
宿泊料
¥34,418〜(2名1室利用時、1泊2食付)
JR日光駅からクルマで30分、標高1271mの場所にある中禅寺湖。明治時代には、外国人に人気の避暑地だった。中禅寺金谷ホテルは1940(昭和15)年に創業。現在の建物は力ナダ人建築家が手がけ1992(平成4)年に完成したもの。伝統のフランス料理と温泉が同時に楽しめる。