湯道百選

43.5
熊本・三角町

地域間交流施設
金桁温泉

KANAKETA-ONSEN

復活を遂げた金桁温泉。

 熊本県・宇土半島の南側、宇城市うきし三角町みすみちょうにはかつて1803年開湯の金桁かなけた温泉があった。明治時代には鉱泉浴場が開業、湯が火山の多い九州では珍しい炭酸泉ということもあり、当時は日帰りから長逗留の客まで人気が高かったという。しかし戦後は人気が落ち、賑わっていた宿屋は次々と廃業に追い込まれ、今から13年前に最後の一軒が店を畳んだ。


転機が訪れたのは2015年のこと。同じ三角町にある、明治20年開港の「三角西港」(写真上)が、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」のひとつとして登録されたのだ。あらたな観光地としての盛り上げ、そしてかつて栄えていた温泉地の姿を再び見たい、という声が高まり、金桁温泉は今年の7月に復活を遂げた。


なめらかな冷鉱泉の湯は、胃腸の病やリウマチに効果的。クセの少ない炭酸泉であるため、地元の人はもちろん、観光に訪れた人の肌も優しく包んでくれる。
 周辺には三角西港のほか、有形文化財に登録されている龍驤館りゅうじょうかんや、旧宇土郡役所など、観光資源も多い。これから先、思う存分観光ができるようになったとき、たくさんの旅人たちの疲れを癒してくれる湯になるだろう。

宇城市の守田憲史市長。今後の宇城市の活性に意欲をのぞかせる。


Text by Chako Kato
Photographs by Alex Mouton

地域間交流施設
金桁温泉

  • 〒869-3204 熊本県宇城市三角町中村381−2
  • TEL : 0964-53-0303
  • URL : https://www.city.uki.kumamoto.jp/q/aview/373/16775.html
  • 営業時間:10:00-19:00(最終受付 18:30)
    閉 館 日:毎週火曜日・水曜日(祝日にあたる時は翌)
    入 浴 料:大人(中学生以上)  300円
         子ども(小学生)    150円
         未就学児       無 料

JRあまくさみすみ線、波多浦駅から約2.5kmの位置にある金桁温泉の新施設。世界文化遺産に登録されている「三角西港」からも、クルマで約10分の距離。
地域の人たちの交流が生まれる場所になることを目的に、2020年7月にオープン。特徴的な外観の、連続した三角の屋根は、この三角町を連想させるとともに、“つながり”を表現したデザイン。泉質は冷鉱泉。刺激が少なく癖のない、親しみやすい湯だ。