湯道の礎となる「湯室」。
宮崎県の東海岸沿いにある「フェニックス・シーガイア・リゾート」は今年の10月で開業25周年を迎える。2年前の10月に大規模なリニューアルを経て、より宮崎の魅力、宮崎らしさを追求したリゾート施設へと生まれ変わった。海を贅沢に望める客室はもちろん、地元出身の料理人・黒木純氏が手がける「実家 くろぎ」や、カウンター6席の牛肉割烹店「Beef Atelier うしのみや」など、食の宝庫とも呼ばれる宮崎ならではのグルメも味わえる。
リニューアルの波は、もちろん温泉にも。シーガイアのフラッグシップホテル「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」に隣接する温泉施設〈松泉宮〉のリニューアルに伴い、2016年3月に湯室「おゆのみや」がつくられた。茶道にその世界観を表した部屋「茶室」があるのならば、湯道にも「湯室」を、との想いから生まれた空間だ。
入浴者は湯道ならではの「作法」に則って浴槽につかる。天井画は日本画家の立山周平氏が描き、桶や椅子は宮崎県産の飫肥杉を使用している。湯上がりには、霧島高原裂罅水からできたかき氷に、日向夏のソースをかけた「湯懐石」を堪能。入浴をすると、宮崎のものづくりの魅力が伝わる仕組みにもなっている。入浴時間は朝7時、昼3時、夜8時の3回で2時間制。定員は2名まで。心ゆくまで湯道の世界に浸ることができる。
心とからだを休めに人はリゾート地へ行く。その中で“作法”もある「おゆのみや」は時に利用する人を選んでしまいそうだが、普段の生活ではあたり前になり過ぎている、日本ならではの入浴という文化を一心で楽しめる。利用客からも「作法が興味深かった」「障子を開けた時の風景が素晴らしい」など、好評の声が相次いでいるという。
何よりも、宮崎の地が育んできた職人技、そしておもてなしの心を肌で感じられる特別な空間だ。足を踏み入れれば、知らずと癒されるだろう。
Text by Chako Kato
Photographs by Alex Mouton
おゆのみや
- 〒880-8545 宮崎県宮崎市山崎町浜山フェニックス・シーガイア・リゾート
- TEL : 0985-21-1113(予約センター 09:00-18:00)
- URL : https://oyunomiya.seagaia.co.jp/
- 利用は2時間制で、7時、15時、20時の1日3回。
定員2名。
【料金】
・クラブスイート宿泊プランご利用のお客様:無料/1棟
・クラブツイン宿泊プランご利用のお客様:5,200円(税込)/1棟
・一般宿泊プランご利用のお客様:6,500円(税込)/1棟
宮崎空港から車で約25分の場所にある「フェニックス・シーガイア・リゾート」。そのフラッグシップホテル「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」に隣接した緑豊かな松林の中にある温泉施設「松泉宮」内に「おゆのみや」は完成した。湯は、太古の海の化石成分が溶け出したミネラル豊富なもの。美人の湯でもある。湯の真髄を知ることができる場所だ。